伝統9・9月1日

組織ではない

このページのAAの文献からの引用のうち、12のステップ、12の伝統(短いものと長文のもの)、12の概念の短いかたち、AAの序文は、AA日本ゼネラルサービス(JSO)が公開している日本語です。ビッグブックの本文、祈り、12の概念の長いかたち、そのほかのAAの文献や歴史書からの引用の日本語は、AAの英語の原文からの私たちの翻訳で、AAが出版した日本語訳ではありません。英語で読む

毎日の伝統・9月1日

脅威

1937年、アクロン。18人のアルコホーリクが居間に座り、ビル・Wが自分の主張を述べました。AAは有給の宣教師を雇い、利益を出す病院のチェーンを築き、本を出版すべきだ、という主張です。部屋は強く反発しました。それから票決が行われ、ビルが勝ちました――本人の記述(『アルコホーリクス・アノニマス 成年に達する』)によると、「ぎりぎりの過半数で、しかも最も激しい反対を押し切って」。AAは、民主的に、そして善意をもって、自らを組織にすると決めたばかりでした。その部屋にいた誰も、それを冷めた目で見てはいませんでした。組織があれば、死にかけている人たちにもっと早く手が届くと彼らは信じていましたし、その考えはおそらく正しかったのでしょう。しかし、それは実現しませんでした。ビルは資金を集めに東へ向かい、何も得られないまま戻ってきました。その2年後にビッグブックが印刷に回され、英語版のxiiiページには、AAが公の場で自分自身について語った最初の言葉が載りました。「私たちは、この言葉の従来の意味での組織ではない。」その一文が残ったのは、資金集めの旅が失敗したからです。今週あなたが座ったミーティングに、持ち主も、会費も、メンバーを選ぶ委員会も、そしてあなたを追い出せる立場の人もいないのは、そのためでもあります。

考えてみる

あの部屋には、私を追い出せる立場の人は誰もいません――司会者も、そこにいる最も古いメンバーも、誰も。もし誰かにそれができたら、私にとって何が変わるでしょうか?

根拠:英語版ビッグブックのxiiiページ(初版に寄せて)、『アルコホーリクス・アノニマス 成年に達する』(アクロンでの票決)。

伝統9

「AAそのものは決して組織化されるべきではない。だがグループやメンバーに対して直接責任を担うサービス機関や委員会を設けることはできる。」
長文のもの(英語版563~566ページ)を読んでください。561~562ページの短いものは誰もが引用するものですが、伝統が本当に言おうとしていることが書かれているのは長文のもののほうです。たとえば伝統3の「AA以外のどんな団体にも加入していない」という一節は、長文のものだけにあります。この一節があるからこそ、治療施設がAAグループを所有することはできないのです。インターネットに出回っているものの多くは、この一節を飛ばしています。

そして、はっきり区別しておきたいことがあります。伝統は運営のための原則であって、神学ではありません。伝統が縛るのはAAのグループと共同体であり、個人や外部の事業者ではありません。伝統は1950年に、AAが誰かに所有されたり取り込まれたりしないように採択されました。あなたの私生活のための規則集ではありません。

毎日の伝統は、Recovery Startsが提供する独立した教育用の資料です。AAの公式な文献ではなく、Alcoholics Anonymous World Services(AAワールドサービス社)とは関係がなく、医療上の助言でもありません。12の伝統はAAに帰属するものです。ページの表記は、『Alcoholics Anonymous』(ビッグブック)英語版第4版のもので、短いものは561~562ページ、長文のものは563~566ページです。危機的な状況にあるときは、日本では、いのちの電話(0120-783-556、無料・毎日16:00~21:00)やよりそいホットライン(0120-279-338、無料)に電話してください。命に危険があるときは119番へ。アメリカ・カナダでは988(Suicide & Crisis Lifeline)に電話し、日本語の通訳を頼んでください。